新しい債券市場のランドスケープをデザインすること


新しい債券市場のランドスケープをデザインすること。

債券市場はレギュレーターとテクノロジーによって、揺さぶられようとしており、いかにテクノロジーがこれらの問題に取り組むために重要であるかということについて、The TRADEはスマートトレードテクノロジーズのCEOであるDavid Vincentにインタビューをしています。

債券市場は今までに見たことのない、恐らく他のアセットクラスにも見られたことのない、劇的な変化の時期を経験しています。レギュレーション、新しいテクノロジーそして経済の状況が債券市場に集中し、絡み合っており、市場参加者は過去に経験したことのない、全く異なった債券取引の環境に直面しています。

David Vincent、スマートトレードのCEOは次のように語っています。「金融商品市場指令(MiFID II)の下では、従来の銀行の運用方法に大きな変化が起こるだろう。さらなる透明性を促す規制はトレーディングを電子化へと導いており、競争は各銀行が他行と差別化を図る新しい方法を必要としていることを意味している。将来、価値を作り出すうえでデータとアナリティクスの面に、より焦点が置かれることになるだろう。」

経済の観点からみると、2008-2009年の金融危機では、金利が世界各国で最低を記録するまで落ち込み、欧州の債務危機と経済回復の遅延を引き起こし、この全てが債券投資家たちに悪いニュースをもたらしました。

「しかし、これらの困難な状況はなくなりつつある。」とDavid Vincent、スマートトレードのCEOは言います。

「おそらく経済環境の向上と、ヨーロッパのスペキュレーションの利上げによるものであろうが、債券市場のテクノロジーソリューションへの関心が高まりつつあるのを我々は感じている。」と彼は説明します。

しかし経済環境が向上すると、経済が正常な状態に戻ることを期待していた者たちの計画を打ち砕くように、規制が導入されます。ドッド・フランク法と欧州市場インフラ規制(EMIR)はともに金融業界を揺るがしました。しかし、金融商品市場指令(MiFID II)、数か月後の2018年1月に施行されますが、それは債券のトレードの方法に著しい変化をもたらすと考えられます。

Vincent は次のように言っています。「金融商品市場指令(MiFID II)は債券市場に他のアセットクラスよりも非常に大きな影響を及ぼすといえる。最近まで債券市場の電子化は非常に部分的なものだったのに対し、今はクライアントのワークフローの電子化、そして取引の約定を改善するために、銀行によるアルゴリズムの高まる使用などへの動きが以前より活発になっている傾向が見受けられる。」

「アメリカのドッド・フランク法は既に債券市場のトレーディングを電子取引市場へと移行させた。ヨーロッパでは金融商品市場指令(MiFID II)は、債券市場電子取引化へアメリカと同様に、しかもさらに強い誘因を引き起こすと考えられる。」

銀行はこの数年、債券、通貨、コモディティ部門(FICC)の収益が改善されつつあるのを見てきました。これは一部はマクロな経済環境の改善によるものですが、またこれらの技術的なオペレーションが著しく再構築されたためともいえます。

コストは銀行にとって常に重要な課題の1つであり続けますし、ソフトウェアベンダーを変えることは時に大きな困難を伴います。しかしながら、多くの銀行がある1つのベンダーの従来のテクノロジーを使用しているという状況において、クライアントが最新のエグゼキューションとアナリティクスのニーズに対応できる洗練された、柔軟なテクノロジーへの要求をさらに高める中、アップグレードを避けようとすることはもはや賢明とはいえません。

債券市場のさらに拡大する取引選択肢と債券のコモディティ化は、バイサイドがセルサイドから受けるサービスにおいて、さらに高い期待を抱くことを意味します。
トレーディングソリューション、ネゴシエーションの自動化、そして高度なアナリティクスなどの機能を、トレーダーたちは期待するようになりつつあります。


「これを構築することは非常にコストがかかり、そしてテクノロジーはすぐに新陳代謝が起こるため、絶え間ない投資が要求される。」と Vincentは付け加えます。

では何が新しい債券市場のテクノロジーのランドスケープにおいて競争し得るために主要な必要条件でしょうか?
Vincentは「最良の結果を生み出すために一緒に考慮すべき多くの領域がある。」と言います。

コネクティビティは、安定して迅速なコネクティビティソリューションを持つことが細分化した市場の中で、流動性のソースへアクセスするために必要という理由から、非常に重要とみなされます。またホスティングは、クラウドにデプロイすることより導入期間を短縮し、迅速に市場や顧客に接続することを可能にすることから大きな役割を果たすといえます。

洗練されたアナリティクスは現在の債券市場のトレーダーがもっとも必要としているものの一つです。それは単にレギュレーターのためというだけでなく、よりコスト効率の良いビジネスと最終的にリターン(収益率)を高めるのに非常に重要となるだろうとみなされているからです。

テクノロジープロバイダーはまた、規制とマクロ経済の状況それぞれの目まぐるしい変化のなかで、非常に柔軟である必要があります。動かずじっと座っているような状況はもはや不可能であり、企業は絶え間なく彼らの製品をアップデートし、革新していかなければなりません。

また現代のトレーディングビジネスにおいてこれを実現するためには、様々なロケーションとアセットクラス両方において、幅広いフットプリントが必要です。トレーディングはますます国境を越えて行われており、また多くのトレーディングデスクがマルチアセットトレーディングを提供するため統合され、彼らはこれを実現するワークフローを必要としています。

債券市場は現在劇的な変化を経験しており、しかしこれからの好転する市場の状況において、銀行と投資家たちは、トレーダーたちが今までにないさらなる知識と、従来以上のより良いコネクションを配備した新しいテクノロジーを利用することにより利益を得ることができるようになるだろうと考えられます。